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万田 海斗の部屋


[255] 詩の紙飛行機
詩人:万田 海斗 [投票][得票][編集]

指をつないで下さい

一緒にくちびるをゆがめようよ

文句を元気よく言い合う仲でいよう

同じセリフをたどろうぜ

この淡い胸は、いつでも忘れない



詩で飛べる癖が とても好き
夏の蒸し暑さも、吹き飛んじゃう


こういう喜びは 捨てれない

ソーダ水みたいに夏空に浮くの
ぼくらの吐息は、好きとか嫌いとかをも超えてゆき、
あやうい部屋の箱の中で、光り輝くガラスケースのきらめきと同じ

一瞬でいい
飛びつければ
刹那の夢・・・・・あぶくに、からだじゅうを ひたす こころよさ

お互いに許し合おう
浮気も、邪推も、思い違いさえも

ここにあるすべてを、あげる
親兄弟が追いすがる 足の引っ張り合いも、 もはや、 めらめら燃え上がる炎の 向こう側に かくれてしまって、 見えない

浮きあしだつ
はじける全身

これほど激しいので、はずみで 消えかかり、
小さくなって、けっこうしつっこく 何度も繰り返される

これが恋なの?

果てなく甘い 
アマちゃんと呼ばれ、甘やかされ

恋の味は格別だね

無敵!

宇宙圏外まで逃げられそう

誰にあげてもいいくらい 破れかぶれ
危うくて、つたない
たわむれ 火遊び おゆうぎの延長



夏の終わりに もう 思いを馳せ、
薄く伸びる影・・・

涙を流し、 心をふんわり刺す 「これは夢か?」の疑い

くすぶるピンク・スチーム

大人は まゆをひそめ

詩の文字を全部で紙飛行機にして、翔べるかい?
自分らだけが分かる地図で 里の国を作り続け、 世界じゅうと 世界の外までをも 旅しよう

2009/07/23 (Thu)

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