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愛羅の部屋


[64] 夢物語
詩人:愛羅 [投票][編集]



いつも私は
とても綺麗な世界を
思い描いてた



全てが上手くいって
悲しいことがあっても
その次には必ず
嬉しい出来事が
待ってる世界



誰もが笑顔で
みんなが幸せに
暮らしてる世界



心の綺麗な人ばかりで
嘘なんてない
そんな世界







だけど現実は
そんな風には
いくはずもなくて



期待した分
思い描いた分
失望する



生きるごとに
汚れた世界が
待ちかまえてる



必死に逃げたって
逃れる術などなくて



覚悟をきめる


違う
そんな綺麗なこと
なんかじゃない


夢物語のページを
一枚ずつ破って
捨てながら



中へ足を踏み入れる
それしか道は
残されていないことを
思い知らされる








私の描いた夢物語

あとどれくらいの
ページが
残っているの?

もう今の私には
描けなくなって
しまったんだろうか


もう少し頑張って
生きていたらまた


描ける日が
くるんだろうか







今はただ
一枚ずつ破りながら



昔描いた綺麗で
夢のつまった夢物語が
少しでも長く
残るように
願ってる

2007/09/04 (Tue)

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