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PEACEの部屋


[20] 白の丘
詩人:PEACE [投票][編集]

冷えた頬に涙がこぼれ落ちて月の光を滲ませる
「泣かないで…」
君の微かに震える躯静かに抱きしめた

繰り返される君の溜息が僕の弱い心締め付けていく

この白の丘で抱き合って見上げた月は悲しげで
夢を見ることさえも許されない哀れな君のため僕は今何を祈ろうか?

深く深く立ちこめる霧に包まれて君を見失う
君の呟いた言葉 切なく響く
「私のこと忘れて」

この白の丘で独り立ち尽くす 乾いた風が僕を嘲笑う
果てしなく遠い夜の向こうに君の姿探して僕を今何を願う?
小さく揺れているランプの灯が照らし出すのは僕の影一つ

もう二度と僕は眠れない もう二度と僕に夜は来ない

この痛みと孤独と不安が続く限り…

この白の丘で抱き合って見上げた月は悲しげで
夢を見ることさえも許されない哀れな僕は今何を祈ろうか?
白の丘は今もあの頃のまま

僕の泣き声を響かせている

2005/08/15 (Mon)

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