詩人:悠月 | [投票][編集] |
鍵かけて閉まってた言葉が
君の言葉が
空気に吸い込まれて
消えそうになった
必死で掴んでみるけど
忘れない、と思ってた
(やっぱりね、君の言うとおり)
(あたしは、今も)
手をのばした先に
誰もいなくて
やっと気付いたよ
(春風は君の残像さえも
さらってく)
詩人:悠月 | [投票][編集] |
僕がちょっと失敗して
横で君がくすくす笑う
そんな穏やかな日々が
ずっと続けばいいのにな
例えば
僕が君を傷つけたこと
君が僕を騙したこと
そんなの
全部忘れたふりして
笑ってられたらいいのにな
せめて今だけでも
詩人:悠月 | [投票][編集] |
小さなろうそく
どうせ消す落書き
いなくなった遠くの星
僕達は常に進んでる
止まることを知らないみたいに
過去の自分を笑ってみたところで
何かが変わるわけでもなく
今日を生きる僕と
昨日を生きた僕と
どこか違うのかい
どこが一緒なのかい
光る北極星
かぎをなくした箱
定まらない方位磁針
僕達は常に止まってる
進みながら止まってる
電線だらけの空の下
太陽睨んで
眩しすぎて目がくらむ
今向こうで星が笑った気がした
何を笑ったんだい
何で笑ったんだい
微笑んでないで
答えをくれよ
次の場所に行かなくちゃいけない
詩人:悠月 | [投票][編集] |
散歩に行こうと
手をひく君に
寒いから嫌だと
こたつにもぐった
星がきれいだね なんて
楽しそうに言う声に
そんなに見えないよと
意地悪に返した
あたしは あたしが嫌いだよと
寂しく笑うから
僕は好きだよ、と
そうして また
負けたことに気付くのだけど
寒いねって
嬉しそうなくちびるを
暑いって答えるかわりに
ふさいでみせた
詩人:悠月 | [投票][編集] |
あなたの指があまりに冷たくて
触れた指先が悲鳴をあげる
同じ季節の中にいるのに
まるでそれは想いの違い
思いきり甘えて手をつないで
私の熱があなたに
伝わればいいのに
二人の熱が同じくらいに
なればいいのに
詩人:悠月 | [投票][編集] |
大好きなのに と
泣いてみせる
カストールもポルクスも
何も聞かずに流れていった
すべてがもう 今さらのくせに
まだ始まらない僕らの宴
きれいな朝は
悲劇のヒロインを
照らすだろうか
王子の真似した村人Aは
やっぱり王子になれないままで
始まらない僕らの宴
料理はいつか冷めてしまう
閉じこもったまま 控室
扉をたたいたその手はどなた?
詩人:悠月 | [投票][編集] |
今度こそ本当に
さよなら
(繰り返した予行演習)
お互いに振り向かないって
約束したから
(本当になるとは思わなかったの)
あなたがどんな表情なのか
もう分からないよ
(またねって
いつもみたいに
笑い合いたかった)
詩人:悠月 | [投票][編集] |
ほしいのなら
全部あげるわ
持ってけどろぼー
大サービスよ
対価?
そうね いただこうかしら
(さあ、とびきりのキスをなさい)
※お題【口元に潜むあいらぶゆー】は
サイト『plotter』様よりお借りしました。