詩人:望月としあき | [投票][編集] |
自分では抱えきれない
重荷を背負って歩いていた少年
「どうかこの重荷を軽くしてください」と
人に尋ねて歩いていく
「オモソウダネ」 「スコシオロシタラ?」
人の優しい言葉が 頭の中を通り過ぎていく
少年はある男に出会った
「僕も 重荷を背負って歩いているんだ」
2人は 同じ時間を過ごすようになって
いろいろな話をした
「この重荷を理解してくれる人がいるなんて思わなかった」
2人は 心の中でそう思った
少年を孤独にしたキッカケが 少年の重荷を軽くしたキッカケにもなった
2人は 交互に重荷を背負って歩くことにした
1人が疲れているときは
もう1人が長い時間
重荷を背負って歩いていった
「いつか この重荷をなくしたいね」
それが2人の目標だった
2人を繋げてくれた重荷
2人の孤独から解放してくれた重荷
2人が出会った瞬間に
もう その重荷は
重荷ではなくなっていた