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望月敏彰の部屋


[1] 重荷
詩人:望月敏彰 [投票][編集]

自分では抱えきれない

重荷を背負って歩いていた少年

「どうかこの重荷を軽くしてください」と

人に尋ねて歩いていく


「オモソウダネ」  「スコシオロシタラ?」


人の優しい言葉が

頭の中を通り過ぎていく


少年はある男に出会った

「僕も 重荷を背負って歩いているんだ」


2人は 同じ時間を過ごすようになって

いろいろな話をした

「この重荷を理解してくれる人がいるなんて思わなかった」

2人は 心の中でそう思った



少年を孤独にした原因が 少年の重荷を軽くした原因にもなった


2人は 交互に重荷を背負って歩くことにした

1人が疲れているときは

もう1人が長い時間

重荷を背負って歩いていった



「いつか この重荷をなくしたいね」

それが2人の目標だった



2人の孤独から解放してくれた重荷
2人を繋げてくれた重荷



2人が出会った瞬間に

もう

その重荷は

重荷ではなくなっていた

2014/11/15 (Sat)

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