ホーム > 詩人の部屋 > 青央紗の部屋 > 血液の青さ

青央紗の部屋


[28] 血液の青さ
詩人:青央紗 [投票][編集]

腕の中に取り残された青空

君の遺伝子が陽炎と化してた

空は晴れていてみんな楽しそうに笑ってた
私に手渡してくれた君の草冠は

いつの間にか色とりどりの雪の結晶の模様

君はこんなに暖かいのに

朝はこんなに輝いてるのに

昼はこんなに賑やかで

夜は冷たさと反発して君みたいに暖かいのに

それなのに君の記憶だけが暖かさだけが
この私に取り残されて

大きいと思っていたはずの空の箱に私は閉じ込められて行く
君がくれた青空は
私の指先から大きく大きく箱の空へと放たれた

記憶の君は私の中の永遠の太陽光の残像

2006/01/03 (Tue)

前頁] [青央紗の部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -