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みさの部屋


[5] 隙間のずれの向こう側に
詩人:みさ [投票][編集]

伝えたい事はつきないけど
言葉にするとどこかずれて

補うためにそれを重ねると
原型とは違った誤解があふれてく


僕の知っている君は
君の知っている君とずれていて

君の知っている僕は
僕の知らない僕

どうにも埋まらない距離を埋めようと
重ねる説明がそらぞらしく回る

言葉の設計図にはない解釈のゆがみが
僕らの間にはばかって

神経質で繊細な心の扉の
立て付けを悪くして行く

距離を詰めるには言葉が必要なんだけど
誤解を恐れて口をつぐむ

どこまでいっても重なりはしない
僕らの間のもどかしさは増すばかり

君を知る事のできない僕は
不安で孤独でたまらないんだ

君の知らない君を愛し
僕の知らない僕は愛されて

それ以下ではけしてないけど
それ以上にもなれなくて

どんな君も好きになる自信はあるけど
君の知る君は見る事もかなわなくて

どれだけ時を場所を共有しても
重ならない僕らの間に共感は存在しなくて

そんな埋まらない隙間が
どうしようもなく僕を孤独にさせるけど

沈黙を埋める重ねた唇の味に
考える前にどうにか君を感じたい

君の温もりに不安は少し解消されるから
君にも少し安心を上げられるといいな

2009/08/22 (Sat)

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