詩人:になみ なお | [投票][編集] |
愛ってね
ほんとうは
かならず
片道なんだと思う
親子だって
友人だって
けどそんな中で
お互いの一方通行が
あわさったなら
両思いって
それだけ貴重なんだよね
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ほんとうは
お互いを見つめているだけじゃ
だめかもしれない
ふたり並んで
同じ方角をめざして
同じものをみながら
ときどき
顔を見あわせて笑う
そんなふうにしたら
いつまでだって
どこまでだって
あなたと一緒に
生きていけるのかもしれない
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薄紫の悲しみに満ちたこの世界で
あたしが欲しいのは
皆をそっとなでる柔らかな草の匂いのする風
電車やビルとは違う暖かく誰かを照らす光
助けてと無言で叫ぶ手をとってあの丘の上へ連れていく術 だけど
薄紫の悲しみに満ちたこの世界を どうしたら
やさしい桜色や茜色に染めることができるんだろう
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ちいさな子が
かわいくてかわいくて
ぎゅうっと抱きしめて
ふわふわのひよこを
殺してしまう
そんな不器用な愛し方を
私はもう繰り返さない
絶対に繰り返さない
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ねぇ いつまでも夢をみていたいだなんて
本気なの?
あたしはそんなふうに思わない
夢はみてるだけじゃいや 手に入れるものよ
手にした途端それは夢じゃなくなるから
また新しい夢をみるの
いつまでも同じ夢抱き続けてなんていられないわ
あたしたちには
いくつもの夢を叶える力があるんだから
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『好き』と
独り言だとしても
走り書きだとしても
言葉にしてしまえば
恋が始まってしまう
『ほんとう』になってしまう
好きになってはいけない人を大好きになって苦しくなったとき
あたしは必死で言葉を抑えてた
あたしの熱がさがるまで
今は熱はさがったけど
静かな『好き』は
そのままだよ
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ね
人ってきっと
ひとりだけど
ひとりじゃないよね
ね
泣いてもいいよ
泣かなくてもいいよ
何も話さなくても
話してくれてもいいよ
一緒に星でも見ていよう
見えないなら夜景でも
ね
二人並んでさ
ずっとそばにいるから
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君に出会った季節が、
やって、くる。
ぐるりとまわって、同じ季節がめぐってきた。
だけど、あのときと同じ場所ではないんだね。
きらきらとした雨あがりの光、
しっとりと肌にまとわりつく空気はこんなにも似ているのに。
幾重にもかさなった時の向こう、はるかかなたに、
出会った日の君がいる。
もう一度君に出会いたい、
もう一度君に出会いたい。
同じように時を過ごし、同じような別れを迎えたとしても、
それでももう一度、
君に出会いたい。
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振返ったなら
私は必ず微笑んでいたい
君が安心して
歩んでいけるように
何度振返っても
勇気を与えられる明るさと
安らぎをもたらせる優しさを
たたえていたい
君を守りたい
君の安心を守りたい
君の未来を守りたい
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はるかむかし
わたしがいて
あなたがいて
ふたりで歩いたね
あの延長線のうえに
わたしはいるのかなあ
あの歩みのずっと先に
あなたはいるのかなあ
じゃ と手をふって
そしてまた待ちあわせたみたいに
あなたと歩いているのかなあ
そんなことを思った
目がさめたとき
ふたり分の影が
記憶みたいに揺らいだから