詩人:未知 | [投票][編集] |
どうしてこんなにも
夜は魔力を持つんだろ
大胆になったり、無敵になれたり
恥ずかしげもなく
気障な言葉を並べたり
何でもできるようなの
どこへでも行けそうなの
空に舞い上がったあとで
その気にさせておいて
でも、やさしいばかりじゃ
ないと知らせる
夜は一瞬の隙を突いて...
ひとは、憂鬱に、落ちる
とにかく感傷的になったり
涙が溢れたり
不安に憑りつかれたり
そう。色々な夜があるね。
色々な夜が、巡るの。
今夜もすべての心が
影に包まれたら
月も星もない部屋に
しじまが流れたら
ねぇどんな気分?
どんなことを考える?
どんなひとを想うの?
明日は、何をする?
孤独も苛立ちも
幸福もひらめきも
めぐりめぐるもの
きっと、目まぐるしく変わるもの
だからわたしは今も夜を愛する
その宵闇の中には
やっぱりなにかが
潜んでいるような
未知そのもののような
そんな気がして