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未知の部屋


[310] ひそやかな願望
詩人:未知 [投票][編集]

「孤独になんか摑まらない」

思えばそれが
彼のさいごの言葉だった。

あの空の向こうに
答えがあるとして、、、

いまそれを知りたいと
思うのも
自然なことだよ


ここに抱いた想いは
向かい風にあおられて

溶けて溶けて
すべてが
形も残らずに消えて

生きつづける者の
ささいな感傷

ひそやかな願望

その先のことは誰にも
分からないけれど、、、


もし次に逢うときには
正しさよりも

自分のらしさに
頷けるような
正直者でありたい

心に素直な
ままで居るのは

そんなに
むずかしいことでは
ないかもしれない


思いを遂げて
いのちを遂げて

確かなものに
そっと気づけたなら

来世できっと結ばれるように、、、

なにも言わずここで
また抱きしめてほしい

2015/03/22 (Sun)

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