詩人:尚由 | [投票][編集] |
赤ちゃんのほおは真っ赤っか。
何をしていても真っ赤っか。
笑っていても、
泣いていても。
お母さんとはしゃいでいるときも、
何か夢中になって静かにしているときも。
でも、年小さん、年中さん、年長さんと成長していくうちに
その赤はうすれていく。
少しずつうすれていく。
そして小学校に入るころには消えてなくなる。
しばらくお預け。
ほおの赤はお預け。
やがて恋いこがれて、ほおを赤くするその日まで。
詩人:尚由 | [投票][編集] |
信号が青に変わるまで、
あなたと横に並んで話す。
さっきまでスピードをつけて自転車を漕いでいたから、
あなたの前髪は立ったまま。
あなたにとっては恥ずかしいだろうけど、
わたしにとっては可愛く映るので、言わないでおく。
ちらちらと可愛い前髪を見ながら話す。
信号が青に変わる。
次の信号を探す。
詩人:尚由 | [投票][編集] |
道ばたの草むらで
あなたと二人、体を折り曲げしゃがみこむ。
草むらに生えるシロツメグサを
一つ一つ、あなたに手渡ししていく。
あなたの手はとても小さいから
すぐに両手がシロツメグサで一杯になる。
それでもあなたは、「もっと。」と欲しがるので
また一つ一つ手渡していく。
あなたは大事な宝物を落とさないようにと
真剣な顔をしてシロツメグサを受け取る。
宝物のシロツメグサ
宝物の瞬間
詩人:尚由 | [投票][編集] |
雨の日の夕方
あなたと一緒、家への帰り道の途中で
道ばたに座るアマガエルを見つけました。
あなたはすかさずしゃがみこんで
アマガエルを見つめます。
2歩手前にはアマガエルのおしり
1歩手前にはあなたのおしり
同じ格好のおしりが2つ見えます。