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凜一の部屋  〜 投稿順表示 〜


[206] 君にしかできないこと
詩人:凜一 [投票][編集]

私にできることってなんだろう

そんなこと本当にあるの


そう言って
分からない顔をする

君は全然わかってない


たとえば僕が淋しい時

すぐにかけつけて
頭をなでてくれた


たとえば僕が涙する時

ただ傍にいて一緒に泣いてくれた


それはきっと君にしかできないことで
君だからできることなんだよ


君の笑顔

君の泣き顔

君の声

君の空気


その全てが

どれだけたくさんのものを僕に与えてくれたか

僕にとって
どれだけかけがえのないものになっていたか

君はしらないだろうけど

それ以上のものなんてないんだよ



たとえば
君がそこに生きている

そのままの君が
生きている

それは君にしかできないことで

それ以上はないんだ

それだけで十分なんだよ

2005/09/28 (Wed)

[207] ZOO
詩人:凜一 [投票][編集]

人との距離が近すぎる世界に怯えた

心の中まで見られてしまいそうな距離が怖くなった


あの日の痛み

堪えるしかなかった悔しさ

僻み、嫉み、私のすべて

知られたくなくて

けれども吐き出したくて

小さく泣いている声が

聞こえてしまうから


世界は弱虫の動物園になってしまった

こんな壊れた檻のなかでは泣けない

冷たい目で私を見ている人がいるから


居場所がほしい

笑っているけど本当は苦しい

分かってもらえない

平気なわけない

死にたくなる時だってある

助けて

どうか私を砂漠に捨てて

泣き叫んでも

裸になっても

何にもとらわれないように

2005/09/28 (Wed)

[208] 
詩人:凜一 [投票][編集]

君のまっすぐな背骨を

遠くから指でなぞった


僕の曲がった背中を

そっと撫でて

ため息をついた


凜とした君と

歪んだ僕


最初から

うまく重ならないように出来ていたんだ


最初から

わかっていたんだ

2005/10/05 (Wed)

[209] 微熱
詩人:凜一 [投票][編集]

人生にも恋にも
誰も教科書なんて作ってくれなかったから
手探りで探すしかなかった
あなたの心

間違ったものを掴んでも
間違いだと気付けなかった
微熱におかされていた
幼い恋心


どれだけ好きと言えば
この痛みは伝わっただろう

あなたに会えて
本当にうれしくて幸せで
どうしようもなかったこと
どうすればうまく伝わったんだろう

もっと大人になってから出会っていたなら
あなたはまだあたしを好きでいてくれたのかな


あなたの「おはよう」と
「おやすみ」が好きだった

あなたの手の温もりが
大切だった

けれども
同じ気持ちで「おはよう」と言えなかった
「おやすみ」と言えなかった

同じ温度を分け合えなかったから

あたしはまた
意味のない「こんにちは」だけの日々に帰っていく


どこに行っても
何をしてても
あたしにはまだ
あなた以上のものなんてないから

この微熱は
いつまでもきっと
下がらないでしょう   

できることなら
あなたのそばでずっと
患っていたかったよ

2005/10/05 (Wed)

[210] 神様、
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たとえば

この恋がダメになって

あなたと離れてしまって

神様が

あなたの代わりを用意してくれたとしても

あたしはずっと

あなたしか見ないでしょう


たとえば

あなたがほかの誰かを愛して

あたしを見てくれなくなったとしても

あたしには

あなたしかいないでしょう


ずっとこの痛みと付き合っていく

だから

神様

代わりなんていらないから

そばにいさせてください


ずっと

ずっと

2005/10/05 (Wed)

[211] 中途半端な腕
詩人:凜一 [投票][編集]

強くなりたいと思った

君を守れるように


優しくなりたいと思った

君を傷つけないように


君が笑ってくれるように

君が泣ける場所があるように

君が触れてくれるように

試行錯誤している

今の僕を

愛してくれるというなら


変わらずにいたいと思った

離さないように強く抱きしめる

君が苦しくないように優しく抱きしめる


中途半端な腕でいい

君が愛した僕でいい

2005/10/08 (Sat)

[212] 好きだと一万回叫んだら
詩人:凜一 [投票][編集]

好きだと一万回叫んだら

そんな分かりやすい基準が
あればいい


あたしの想いが本物だって

あなたの手のひらの中でしか分からないなんて

そんなのズルいよ


心をえぐって差し出さないかぎり
あなたは信じてくれない


たとえば百万回「大好き」と叫んでも

きっと
この苦しさの1%も

あなたは信じてくれないでしょう


2005/10/08 (Sat)

[213] 捨て犬
詩人:凜一 [投票][編集]

ずっと見てれば
振り向いてくれるかな

って思ったけど

あなたの目はあの子ばかり追っているから

気付いてもくれないね


あなたはあたしを見てくれないし
あの子はあなたを見てくれないし

あたし達ふたり
捨て犬みたいだね


そっぽ向いてても
あなたに愛されてる
可愛いだけのあの子なんて
いなくなってしまえばいい

あの人の想いがいらないなら
あたしにゆずってよ


なんて
馬鹿で幼稚なことを思った


あたしどんどん馬鹿になっている

あなたを知るたび
好きになるたび

小さな子供になってしまうよ


あなたも同じ気持ちで
あの子を見てるの


そう思うと
胸が痛くて
涙がこぼれた



ばかで
幼稚で
泣き虫で
あきらめが悪いから
捨て犬なんだって

あたし達ふたり

早く気付けたらいい

2005/10/08 (Sat)

[214] 僕が初めて君に好きだと言った日
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君が初めて僕にサヨナラと言った日

僕は初めて君に好きだと言った


今まで感じていた温度差は

本当はなくて

いま生じた温度差は

もう変えることはできない


僕が行かないでと懇願しても

君は行ってしまうんだろう


2005/10/08 (Sat)

[215] 夢で会えたら
詩人:凜一 [投票][編集]

本音を言えば
リアルにひとつになりたいけれど

求めあうだけが
僕らのすべてではないと
信じたいから


せめて
今夜、夢で会えたら

目覚めてしまう前に
急いで抱きしめるから


邪魔なモノは何一つない
きれいな夢で会えたら

目覚めたら言えない言葉を
きっと伝えられるから


日が暮れて
君は僕に手を振り

月がのぼり
目を閉じれば
もう一度君に会える
何度でも


朝の光が切なくてもいい

誤魔化した記憶の中でも
愛しい人


ただ
夢で会えたら

2005/10/11 (Tue)
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