詩人:りんくす | [投票][編集] |
ヒロインがあなたを
呼ぶ声の中
スタントマンや
代役を表に立たせて
エキストラの陰で
あなたが撮影現場を
凝視するわけ
今ね…
なんか少し
掴めた気がする
私が堪らずに
呟いた気持ちを
あなたも持っていたんだろうか…ってこと
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ぶつけたいことは
何でもきくよっ
その心意気に
ほんとにいろいろ
受けてくれて
私はたいしたことも
返せなくて
ありがとう
ごめん
の オンパレード
今はただ
少しでも
あなたの痛みが
和らぐことを
想っているよ
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私が遠くて
どこにいるのか
わからないって
スネてるそこのきみ
そっぽ向いてる先には
そりゃ
いないでしょ?
真ん前で
きみの瞳をじっと
見上げてるんだから
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〈あなたの好みの人を
一人だけ出してあげましょう
嘘じゃないですよ〉
親切そうな魔法使いが
言いました
「じゃあ ほら
あの人を…
詳しく語らずとも
魔法使いさんの
よくご存じのあの方です」
〈そ…それは
できません〉
なんどお願いしても
できませんの
一点張りです
「嘘つき…」
〈嘘じゃありません
本当の本当に
出せないんです〉
「じゃあ…
別の人を出して下さい
絶対嘘をつかない
魔法使いを」
〈そ…それは…〉
「できないんですかっ!?」
〈魔法使いは
“人”とは微妙に
違うので…〉
「怪しい魔法使いですね
すっぽりかぶった
その布を外して
顔を見せて下さい」
〈そ…それは…〉
「何か困ることでも?」
〈外すと
さっきの言葉が
嘘になってしまうので…〉
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─隣りに座っていて
あなたの言葉に
夕陽をおんぶして
腰をおろした
─ねぇ
何で黙っているの?
時々振り向いては
夕焼けボールが
何p沈んだのか
泣く寸前みたいな目で
確認するあなた
─何にもしなくていい
やっと聞こえた声が
私の声が重なる
─えー
お笑いを一席…
だって
何にもせずにいたら
あなたの瞳から
オレンジ色のしずくが
こぼれてしまいそうで…
─だからって。
瞳が笑んで
私も笑った
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笑顔は苦手だなんて
この世の終わりみたいに吐き捨てるけど
いいじゃない
ふっと
言葉が途切れた
その瞬間
一番素直な飾りのない
表情を見せてくれるんだもの
顔で笑うんじゃない
心で微笑んだら
ほら
優しい瞳になるから