詩人:りんくす | [投票][編集] |
初恋にも似た
ときめきの
なりやまない想いの砂
全部あの人を想う為に
さらさらとこぼれ落ちていった
やがて最後の一粒が
ぽとんと音をたてる
だからって
そんな悲しい表情(カオ)
しないで
またひっくり返せば
満ち足りた砂が
流れてゆくから
あのね
砂時計の砂は
いくら流れても
減りはしないんだよ?
詩人:りんくす | [投票][編集] |
雨上がりの夕陽
ほんのひとときの
鮮やかなグラデーション
普段は魅せてはいただけぬ
その輝きを
ご自身では気付いておられぬのか…
もっとそばにいて下され
虹のそなた殿
詩人:りんくす | [投票][編集] |
意思表示は
あんまり得意じゃなくて
いつも言えない胸の内
だから
いっそわがままなほど
こじ開けて
こころに触れてほしい
はぐらかして
ふざけてるけど
いつだって
ほんとは…
詩人:りんくす | [投票][編集] |
謳い文句に誘われて
踊る文句’ん ろーる
不満や文句には
ムンクの叫び
北風さんの脅し文句にゃ
耳貸さず
太陽さんの殺し文句に
恋い焦がれ
一見さんお断りで
いつものあれ
決まり文句が
一番いいね
きみの決まり文句
文句なし
詩人:りんくす | [投票][編集] |
夕立みたいに
むくむく むくむく
雲行きが怪しくなり
腹立ち雷雨の始まり
はらたつ
むかつく
今度こそ許さない!
なのに
しばらくすると
なんにもなかったみたいに
綺麗な青空
腹立ち雲は
わたあめみたいに
消えちゃうんだ
また笑いかけちゃうんだ
ねぇ…
こんな現象
きみにだけなんだ
ねぇ…
なんで?
なんでなんで
なんでなんでなのかな?
きみならきっと
わかってるんでしょ?
詩人:りんくす | [投票][編集] |
きみが思いっきり
振り払ったその手
実は
私の手ではなくて
ゴム手袋なんです
だって
あたたかくなくて
つなぎ心地
悪かったでしょ?
はい
ほんものの手は
ここだよ
ずっと
きみの手を包んでたんだ…
詩人:りんくす | [投票][編集] |
いつも
私のペースお構いなしに
どんどんすたすた
早歩きで
先に行っちゃうんだもん
必死で背中
追っかけてたら
曲がり角に隠れて
いきなりふぇいんと
こっち向いて
両腕広げて
待ち構えてるなんて
びっくりするじゃん…
ズルいよ…
詩人:りんくす | [投票][編集] |
目覚めたら
白い海に沈んでた
霧の底
昨日まであった景色が
なにも見えない
届かない
風が巡って
あたたかくなる頃
見えたのは
青ひといろのそら
白い海が幻となり
浮かぶのは大地
しっとりと
霧の足跡が残る
草の道しるべ