詩人:シズク | [投票][編集] |
鬱陶しい
この腕が
脚が
意識があることが
望んだわけじゃない命、何故もらった?
幸せになるため?
幸せになんてならなくていい、無のままでいたかった
幸せのために不幸も味あわされるのなんてまっぴらごめん
魂を輝かせるため?
強くなっていったい何になるっていうの
貴方が強い人間を好きなのだったら何故人間を弱く作った
甘えこそ無くせば私たちは救われるのか
わからない
ねぇ、答えてよ
黙っていないで
姿見せてよ
目的すら自分で探せっていうの?
わかんないよ、ねぇ!?
渦巻く疑問は生ぬるい風に乗って。
果てしない空に消えていった。
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キイ……
キイ……
錆びたぶらんこが風に揺れている
曇天の空の下
消え入りそうな音をたてて
いつもここに座っていた少女がいない
―――なんだって努力すれば叶うよ。
そう言ってさっきまで笑っていたのに
次の瞬間にはもう肉塊なんだね
ビルの下で変な風に捻曲がった体
手渡された一通の手紙
封を開けると
―――努力しても叶わないことがあるって知ったから。
キイ……
キイ……
錆びたぶらんこが風に揺れている
誰も座っていないのに
まるでこいでいるかのような音をたてて
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出会いは全部メル友で済ましているの。
だって合コンとかで誰とも会話できない。
二輪の免許ほしいけれど取れないの。
公道に出ると震えが止まらなくなっちゃうから。
因縁つけられても何も言えないの。
せいぜいできるのは「すいません」ってぺこぺこ頭下げることばかり
怖い
怖い
怖い
怖い……。
一体アタシは何に怯えているんだろう?
誰かを傷つけること?
傷つけられること?
味方がいなくなること?
怪我すること?
死ぬこと……。
恐怖心が冒険を阻害し、人間的な成長をも阻害する。
わかっていてもやめられないそれが「保身」。
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ふとした瞬間に吹く南風とか
横にいる君のいい匂いに
幸せを感じていた
名誉なんかいらない
野心なんか捨てたい
僕らは満ちたりていたはずだったのに
君は小さな体に大きすぎる夢を抱いていた
小綺麗な服でブラウン管の中
歌って
踊って
中傷して
君はもう僕に幸せを与えてはくれない
だけど
それでもいい
君が笑っているのなら
もう戻って来なくてもいい
サヨナラ……大好きだよ。
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幸せになってはいけない
平和に過ごしてはいけない
その銃を手に取って戦え
手段を選ばず自分の我を貫き通すのは格好いい
他人を軽蔑して批判しろ
攻撃は最大の防御なり
綺麗事を言い、綺麗な服を着て善者ぶれ
最低限の人間関係はなくさないために
長生きしてはならない
引き際を華麗にするために
そして葬式には『なんであの人が死んじゃうの?』と泣いてもらえ
以上。