詩人:メメントモリ | [投票][編集] |
優しさが痛い
自分が憎くて
優しくされても
それをかえして上げられなくて
背中合わせの温もりは
いつだって
気持ちを沈ませるんだ。
僕はもう
独りになりたい。
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激しい突風を纏って
電車が通り抜ける瞬間
引き寄せられるように
意識が遠のく。
きっと
箱型の電波や
手に収まる形のものが運ぶ電波は
何も知らない
何も変わらない
「迷惑な人」
という
信号なのでしょうから。
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おどけた様な君の奇行は
何時も皆を驚かす。
だから僕は腹が立って
とても腹を立てて
君の吸っているタバコを
唇ごと奪い取った
口の中で燃える400℃以上の熱は
そりゃ熱かったけれど
君は口元を押さえて
涙ぐんだ
血だらけの口でね。
僕は爽快だった
かなり
爽快だった。
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ヘドを吐かれながら
歩んできた。
何時でも
死んでいいと思っているはずなのに
胸に突き付けられた拳銃に
心臓は
早鐘の様に打ち続けた。
さぁ
終にして。
言い終えるアタシは
せめて
痛くしないで
と、言葉を添えた。
いつ費えてもいい
命なら
誰かにあげたい。
偽善的な言葉に
またヘドを吐かれる。
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早朝
鴉が鳴いた
一声
良く響く声で
その後
キラリと光るものを咥えて
飛び去った。
それは
死んだアタシの目玉だった。
腐敗した
濁った綺麗な目玉だった
解けていく肉体の
最後の
一粒だった。
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アタシね
家を買ったら
桜の木を植えるの。
一所懸命育ててね
一所懸命消毒してね
大きくなったら
そこで
お花見するんだ。
よぼよぼのお婆さんになっても
あなたは一緒にお花見してくれる?
そう言ったアタシに
あなたは
いいよ
そういって
微笑んだ。
アタシは泣きながら
有難うって言ったの。
きっと
叶うこと無い夢だから。
解っているから。
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僕は泣いた。
泣けるのは良いことだ。
母親の元気な声を電話口で聞きながら
どうして僕はこんなに覇気の無い返事しか出来ないのだろうと
それでも精一杯の返事をした。
まだ
いい子ぶるつもり?
僕が僕に問いかける。
そんなつもりじゃ・・・
言葉は詞に成らず。
ううーーと唸ったら
涙出てきた。
泣けるのは
元気な証拠だ。