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ノリの部屋  〜 投稿順表示 〜


[101] 君と
詩人:ノリ [投票][編集]

夏の大三角
指差して笑い合ったね

潮風に飛ばされないでと
抱き寄せた君の背中は

切なくて哀しくて

涙色の海が奏でる
波音が僕らの時間を
飲み込んでゆく

愛なんて滑稽だな
流れ星に訴えるけど
遠い夜空に消えていくんだ

僕の手を握り締め
キスをせがむ君の心は
塩っ辛くて苦手だ

愛の言葉も
時には無情だな
この夜空には叶わない

朝まで待って
もう一度伝えよう

振り向いて 今君を

連れて行くよ 未来へ

夏の終わりと始まりの話

2020/09/29 (Tue)

[102] 飴くず
詩人:ノリ [投票][編集]

星空が飴になった夜
見えない世界に吹いた風
このまま溶けてしまいたい僕も
溶かしきらない生ぬるい季節

あの瞬きすらも嘘かと
さざめく波に聞いた夏は
白い綿あめがシュワっと消えて
ほうき星みたいに通り過ぎた

飴クズの星は甘いまま
懐かしくなる景色のまま
そよぐ風だけが季節の便りで
死にたがりの僕に
しつこく訪れる飽きた明日だけが
たしかな世界はもう消えて欲しくて

閉じ込めた星空だけで
僕の世界は十分だ
このまま溶けてしまいたい僕の
甘い飴玉の夢
また夜空が薄明るくなっていく

2020/09/29 (Tue)
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