何か言いたそうな



　伝えたそうな



　難しい顔してるけど



　笑ったほうが早いよ



　ほら　紅茶が冷めてる

　ひさしぶりに作った　雪だるま

　誰もいない公園で　少し怒った顔を書いてみる

　鼻が高くて　キザな奴

　不満しか出てこない　尖った口

　ニットの帽子を深めにかぶり

　首をかしげて　自己主張

　ふふふ

　僕しか見てないのに　変な奴

　こんな夜中に　こんな場所で

　せっかくの星空さえ　眺めようともしないで

　まあいいさ

　お前はそこで　拗ねてればいい

　ずっと　うずくまっていればいい

　僕は　お前に構っている暇など無いんだ

　僕はこれから





　僕は



　何をしているんだろう

　夕日があたる

　背中が少し　汗ばんだ



　いつも無言なのに

　よく喋るね　今日は



　興味ないな

　昨日のテレビとか　シチューとか



　そろそろ　やめようよ

　暇じゃない日曜日の話は



　気付いてるはず

　どうして　そんなに頑張るんだい



　笑ったりしないよ

　もう　道が分かれるけど



　ごめんね

　やさしくないんだ



　君が思うほど

　僕は

　今　遠い西の国で


　あの真っ赤な夕日を見ている　アナタ


　何か　届きませんでしたか


　何か　届きませんでしたか


　何も　届きませんでしたか


　何も　届きませんでしたか


　そうですか




　そうですか