詩人:柚 | [投票][得票][編集] |
真っ暗で記憶からかき消された夢の後
起きた僕は泣いていた
ポロポロ ポロポロ 涙を流していた
内容なんて覚えていなくて
悲しいのか嬉しいのかもわからないほどに
胸の中にはただ真っ白があって
呼吸が苦しかった
泣いて 泣いて 呼吸が苦しかった
けれど心地が良い思いが
僕の中を満たしているようで
今 僕はこの世界に生れ落ちた気がしたんだ
朝日は僕を照らし
鳥の声だけが僕の中で響く
寂しいのか 切ないのか
なんだか感動してしまっているのは僕で
お別れのバイバイのように哀しく
出会いの初めましてのように
温かな気持ちが そこにあった
きっとそれは僕自身に伝えたいことで
自分とさよならと初めましてをしたんだね
蒼く高い青空が窓から見える
今日は快晴 雲ひとつない
僕は 僕で
僕だからここにいて
初めて世界に生れ落ちたような気がしたんだ