詩人:ノースポール | [投票][編集] |
日が暮れて
一人暗やみに抱かれたときは
空に隠れていた星があらわれるように
心の中に灯が燈り
そんな光が映す想いは
とても素直で
わかりやすく
苦しくて
甘酸っぱい
そうだ
僕は恋をしている
詩人:ノースポール | [投票][編集] |
どれがいちばんおいしい?
と
世の中に聞かれて
僕はごはんが好きだと答えた
けれど
パンもパスタも中華も良いところがあると答え直したら
それでは
答えにはならないと
常識に言われた
みんなおいしい
それが答えにならない世の中が非常識なんだと
まっすぐな顔をした
炭水化物が耳打ちしてくれ
僕はゆっくり頷いた。
詩人:ノースポール | [投票][編集] |
おんなをすきになると
からだがおかしくなるから
すきをわすれてしまえと
あたまはかしこいかおをしてぼくにいう
どんなときも
あたまはただしいし
あたっているから
ぼくはいわれたことに
したがおうとするけれど
いつも
おちんちんだけは
さかだちをして
いうことをきかない
詩人:ノースポール | [投票][編集] |
あれほど胸を
痛付けていた
たくさんの衝動たちが
薄ら笑いを浮かべながら
また一つ
胸の中を
お行儀よく
通り過ぎていく
無駄な理解が
産まれては
僕は少しづつ
物分かりの良い
バカになる
詩人:ノースポール | [投票][編集] |
産まれてすぐの頃から
生きつづけることは出来ないことだと
生きつづけられなかった人が教えてくれた
生きてしまった僕は
生きられなくなってしまうことを
頭で考えて
かなしくなった
どうせ生きつづけられないのなら
今やめてやろうと
息をやめてみるのだけれど
すぐに命が息を欲しがり
まるで他人のような
心臓が激しく僕を叱ってくる
ドクドク(ころすな!)と