詩人:老女と口紅。 | [投票][得票][編集] |
ポカポカと気持ちがいい。
チュン♪チュン♪と愛らしい声はカーテンの向こう側から。春の揺らぐ木洩れ日を受け、水をついばむ口ばし。暫く見ていると.僕は乙女チックな感情に押されて、さあ〜蒼いキャンパスに思いっきり軌跡を描いておいで〜!なんて思いからベランダに掛かる籠に手を入れ.それを取り出して優しく大切に両の手に包み込んだ。
柔らかな風を受け
生命の温もりに
柄にもなく暫くの
し.あ.わ.せ。
…
笑みを浮かべたままの空間に、ゆっくりと.白く流れ落ちる生暖かな感触に負の感情が沸き上がる。
…
(はあ?それが何かあ?)
的な目で僕を見ている。
…
互いに沈黙の中
耳元で乙女心が
ささやくんだ
フッ…そんなもの固く握っちまえよ、握ってから大空に離してやりな!きっと項を描きながら飛んで行くさ
今はポカポカと
気持ちがいい
そんな時間なんだよ…
…だろぉ〜?
ってね。