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老女と口紅。の部屋


[13] 夢の中なら
詩人:老女と口紅。 [投票][編集]

何一つ見つけられないくせに‥



私は歩く 何も無い乾燥砂漠を‥
果てしなく続く迷宮の中
太陽に遊ばれ 喉の渇きすら忘れ
陽炎の下に満々とたたえるという
命の水を求めて

私は行く 何も無い雪原を‥
歩く音さえかき消され 果てしなく続く静寂の中
寒気に体温を舐めとられ 髪先まで凍る世界で
スターダストに住むという妖精に会いに

私は浮かぶ 何も無い海上を‥
気ままな潮風に流され 穏やかな波に揺られて
孤独感に押し潰されるその前に
辿り着けるのか?極楽鳥が飛び交う楽園の島に



お前に‥
そんなものが本当に必要なのだろうか?
自分の器も知らず‥
お前には見つめるべき物が他にあるはず‥

 ありもしない物ばかりを探し
 手の届かない物ばかりを欲しがり
 行けもしない所へ行きたがる‥


夢を語るには老いすぎて
 夢を得るには若すぎて‥

やがては朽ゆく運命に



(今はもう夢の中‥)

ここで探してみるのも
      悪くはないさ‥



2007/12/04 (Tue)

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