子を望む日より行く年数え千里の道も血にじまんとするその足で神にもすがり授かりし日の歓喜の記憶‥時流れゆき月満ち足りて大地の割れる痛みにも似た陶酔しゆく意識の中にこの世にせり上がるこの命太陽を仰ぐ双葉のごとく今喜びの産声を高らかにここに あげらむ‥
[前頁] [老女と口紅。の部屋] [次頁]