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老女と口紅。の部屋


[57] 夏色の予感
詩人:老女と口紅。 [投票][編集]

木漏れ日に
 つつまれて二人

六月の風は
 四つ葉をゆらす

うつむいた
 麦わら帽子

彼の手が
 髪たぐりよせ

君の瞳には
私がいたの

かかとが大地を離せば

音と光は息を飲み
 時と風は歩みをとめた

私の唇はゆっくりと
 甘く切なく濡れてゆく

震えた吐息‥
 この身と共に
  しなやかに流されて

広い胸へと
  沈みゆき

こぼすことなく
 あますことなく
    つつまれて

     つつまれて私‥


時よ
 お願い

もぅ
 少しだけ

このままで
     いたいの‥…

2008/04/20 (Sun)

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