詩人:椛 | [投票][編集] |
彼の望む私になればなるほど
私の心は死んでいく
彼が欲しいのはそのままの私ではない
彼の言うことを大人しく聞く忠実な人形だ
そのままの私は嘘の気持ちで塗り固めていく
心を捨てるのは容易ではない
しかし、慣れてしまえば、簡単に捨てられる
痛みは伴うが、それもいずれ麻痺してしまう
逃げ場所すらなくて、守る場所すらない
諦める以外に何がある?
どうせ、彼には一生分かるわけがない
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気持ちを、受け止めきれない
その人の気持ちで溺れてしまう
息も出来ないほど苦しくて
言葉を吐けないほど辛い
溢れた想いは返らず
僕の酸素を奪っていく
けれど、僕よりももっと
苦しくて辛いのは君で
僕よりももっと溺れていて
深い海から抜け出せなくなっている
苦しそうなのにもがくこともせず
ただ、哀しそうな瞳で僕を見つめて
僕はその瞳から目を離せず
ただ、ごめんと謝ることしか出来なかった
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もう人なんか愛さない、好きにならない
そう決め込んでも、好きな人が出来て愛してしまう
理解してくれる人なんてどこにもいない
そう言っても理解までいかなくてもいいから
分かってくれる人がどこかにいるんじゃないかって
心の片隅で思ってる
僕は、独りで生きられるほど
理解者がいなくていいと思えるほど
心の強い人間じゃないから
離れていく苦しさも辛さも味わいたくないのに
その手を離さないように握ることが怖い
疑心暗鬼になって、相手の心が怖くて
向けられる愛情を素直に受け取れなくて
そうして、いつも自分から知らない内に手放してる
気付いたときには遅くて
失ったことでまた独りになって
また、繰り返して
終わらないループにはまりこんでいる
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貴方の言葉に甘えてしまう私
独りが寂しくて、貴方を拒めない
注がれる愛情は私には蜜のように甘く
それでいて毒のように苦しめる
私が本当に注いでほしい相手は違うのに
相手にされないから、貴方の言葉で満たされてる
愛を伝える言葉は大切だから
本当は私になんか使っちゃいけない
貴方の気持ちを利用してしまうような
悪い女に使っては駄目なのよ?
…そう言わなければいけないのに言えない
この関係が終わるのは嫌だ
友達に戻れないのも分かってる
中途半端な想いじゃないから、戻れるわけない
貴方の言葉が嬉しくて
貴方に愛されるのが幸せで
貴方の本気から逃げて
ズルくて汚い私
きっと、中身を知られたら嫌われてしまうね
それでもいい、その方がいいのに
貴方に嫌われるのが怖い
ごめんなさい。今、この一時だけは許してください
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君の弱さに付け込んで
僕は君に気持ちを伝える
断れない君は同じように気持ちを返す
キスをすればキスを返す
抱きしめれば抱きしめ返す
きっと、押し倒してしまえばなすがままだろう
「君は僕のこと、好き?」
返ってくる言葉はわかってる
「好きだよ」
ほらね。でも僕は本当に君が好きだから見逃さない
君の、微妙な表情の違いに
気づいていて、僕は言わない
その君の優しさに甘えてしまう
だって、言ってしまったらこの関係が終わってしまう
優しい君は僕を突き放すことはなしないだろう
でもその優しさに今度は耐えられなくなる
僕は本気だから友達になんて戻れない
君の仕草一つ一つに心が締め付けられる
僕の自分勝手な気持ちだけど
この手を離すわけにはいかないから
今だけ、許して
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自分の人生を賭けた大勝負
結果は、負け
僕の人生は丸々君のモノ
生かすも殺すも君次第
『好きよ。愛してる。でも、間違えないでね?』
間違えたりしないよ
君と僕は主従関係
甘ったるい恋人関係じゃない
端から見れば異常な関係だろう
それでも、僕は構わない
負けたからには君に屈服しよう
君に忠誠を誓い、君だけのために生きよう
詩人:椛 | [投票][編集] |
信じてもらえなくてもかまわない
それだけの事をしたし、
僕の言葉の力なんて、もうないんだろうし
でも、君に贈った言葉全部嘘じゃなくて
全部、全部本当で
大事だって思っていることも
好きだって思っていたことも
幸せを感じたことも
一緒に、いたいと思えたことも
それら全てを信じてもらえなくても構わない
でも、お願い、どうか嘘にはしないで
これからどう思われようと
これからどうなろうとも
僕の、君へ贈った言葉が嘘になることはないから
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ただ、そばにいてほしいだけ
僕が望んでいることは難しいことなんだろうか
君が疲れてるのも忙しいのも知ってる
仕事だから仕方ないっていうのも頭ではわかってる
けど、心がそれを理解しない
それでも僕は“大丈夫”って言うしかなくて
“大丈夫”って言う度に心がキシキシ痛んで
そうして溜めて溜めて溜めこんで、決壊して
不安や不満が一気に噴き出して、独りで泣いて
どうして話を聞いてくれないの
どうして上の空なの
どうして体ばかり求めるの
どうして、そばにいてほしい時にいてくれないの…?
だめだ、わがままだって思ってしまいこんで我慢して
欲求ばかりが溜まって、ふらふらして
多くは望まない。
ただ、ただそばにいてよ。
僕が勝手に思ってるだけかもしれないけど
心すら遠いような気がして
自分のいる意味を考えて
消えてしまいたくなるよ…
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携帯電話を眺める
鳴らないのは、いつものこと
最初のころは待っていたけど
いつからか待つことをやめた
君からの連絡を待つだけ無駄で
君からの連絡を待つだけ虚しくて
君からの連絡を待つだけ、僕がすり減っていく
「絶対に連絡するから、待ってて?」
そんな言葉を鵜呑みにして待って、待って、待って。
連絡は来なくて。苦しくなって。
どこで何してるかとか
いま誰といるのかとか
考え出すと止まらなくて
だから考えることも辞めて。
放り投げた電話
放り投げた、君に対する想い