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鳴り響く鐘に、不安を抱く兄弟よ。
もう心配はいらない。
大いなる、優しき黒から立ち現れた成長物よ。
黒を理解したあなたは、
まるで初めての人かの如く振る舞い、
羊と呼ばれた私達に教えてくれる。
我が兄弟が聞く鐘は天使の呼び声であり、
ごくプライベートな世界のフィルターは
守るものではなく
会いに行く為の入り口だと。
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本日は雨のち、女性の脚が降って参ります。
詩人志望の方は、勘違いなされず、
そのまま絶望的な日常をお楽しみ下さい。
なお、その日常の中に見出される美しさを、
どうか忘れずに、詩に書き留めておいて下さい。
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行かないでくれ過去よ。
線のように輝く意思なき偶然の産物、
人の感性を捕らえるものどもよ。
しかし、過ぎて行くその姿も、また美しい。
どっちみち、
あなたがたは、私達の事なんてどうだっていいんだ。
もしイエスが生きていたら、
こんな風にはしなかったってか。
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そこに揺れる群像よ。
工夫して、工夫して、私の心を満たすのですね。
鏡よ、私よ。
忘れないで下さい。
私は、最も孤独で過酷な瞬間に、
新たな導きを見出すのです。
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荒れる
荒れる
視界が荒れる
自身過剰な花達がかしこまる
荒れる
荒れる
帰り道が荒れる
過ぎ去って行く過去のように美しいもの達よ
荒れる
荒れる
我が心が荒れる
どちらも勝つな心達よ
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電車の中で目を開けると
前の座席の隙間から
犬がこちらを見ていた
操られたように顎を動かしながら言った
「一つ尋ねたいのだが」
「君らには、私の生はどう映るんだ?」
「質問の意図は考えないでくれ」
そう言った
「君らは関係性というものを忘れているんじゃないか?」
少し沈黙が流れた
犬は言った
「思い出した時、気付かされた時ってのは恐怖だな」