ホーム > 詩人の部屋 > おとみさんの部屋 > 夢

おとみさんの部屋


[7] 
詩人:おとみさん [投票][編集]

電車の中で目を開けると

前の座席の隙間から

犬がこちらを見ていた

操られたように顎を動かしながら言った

「一つ尋ねたいのだが」

「君らには、私の生はどう映るんだ?」

「質問の意図は考えないでくれ」


そう言った


「君らは関係性というものを忘れているんじゃないか?」


少し沈黙が流れた

犬は言った


「思い出した時、気付かされた時ってのは恐怖だな」

2009/02/22 (Sun)

前頁] [おとみさんの部屋] [次頁]

- 詩人の部屋 -