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紙一重の部屋


[47] 一瞬を生きる
詩人:紙一重 [投票][得票][編集]

冷たかった部屋

暖かいと思っていた

幸せだと思っていた
その部屋を出る時に泣いた
ほんとうに楽しかったよって ありがとうを言って出てきた

その部屋を出て気付いた

外の方が暖かかった
自分の体がいかに冷えていたか気付き
今更震えた

あの部屋での楽しい出来事 感謝の言葉もすべて薄れた
ただ悪かった思い出がかけめぐった

人間は勝手だ

変わらないと思っていたその時の気持ちなど
一瞬のうちに消え失せる

私は勝手だ

新しい環境の暖かさにもう甘えている

今までの生活はなんだったの
ひどく無力感を感じる

思いなんて一瞬だ

でも今この時は思っている

確かに思っている

今私は暖かい部屋にいると
思っている

2006/12/04 (Mon)

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