詩人:あかつき | [投票][編集] |
夕暮れの帰り道
予期しない偶然
きみと鉢合わせ
戸惑うのはぼくだけ
相変わらずのほほ笑みと
すこしおとなびた眼差し
不器用な笑顔
浮かべるしか
なす術がない
こどものままのぼく
なにげない言葉たち
忽ち枯れたはずの花びらが
ひらりまた風に舞う
ほのかに漂う匂い
あきらかに現れる焦り
ぼくの中でまた花が咲く
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閑散な風景に咲いた
淡く白い花
まるで昔見た絵画のなかに
迷い込んだよう
戸惑うぼくに
ほほ笑みながら
花を差し出した
きみの瞳は深くて
たまらず逃げ出したんだ
今でもまだ憶えている
花の匂いときみの名前
脳裏に焼き付いた呪文
唱える度に侵されてしまう
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こんな筈じゃなかった
もっと笑い合える筈だった
“間違い探し”
そんな暮らしのなかで
傷つけたり傷ついたり
少し離れてみたら
あぁきみが気になるよ
やっぱりぼくはきみがすき
たどり着くのはそこなんだ
何度も同じ過ちを
繰り返したとしても…
誓い合った日が
なんだか遠く感じる時も
この先続く道のりが
ながく感じてしまう時も
たどり着く答えはいつも
やっぱりきみがすきなんだ
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思い出の片隅に浮かぶ人はいますか?
何気ない日常に映る人はいませんか?
網の目のような人生
出逢いも別れもいろいろ
誰にも侵せぬ領域
心の住人
責めても嘆いても憑いてくるあなたの幻影
逃げるように怯えるように自分を否定した夜
別れて今もなお繋がってる記憶の欠片
私が私でいられる軌跡の欠片
後悔も未練も悲哀も名残惜しさもない今は
このままあなたと共に生きよう……
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紺碧の空へと消えていく
ピカピカの飛行機
眩しいのは
太陽のせいじゃない
きっとおまえの決意のせい
不安と期待を
天秤に掛けたら
どっちが重い?
旅立つ背中に
問い掛けてみた
答えなんてきっと
決まっているだろ
大きな翼をとじて
大事なものを守る奴
大きく翼をひろげ
大事なものに向かう奴
一人一人にそれぞれ
大事なものがあるから
一人一人にそれぞれ
フライトの瞬間がある
旅路は一つじゃない
人生は一人じゃない
どこかで偶然また
交わるでしょう
『迷わず行けよ
行けば解るさ』
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いつか見た青空は
いったいどんなだっけ?
君は笑ってたっけ?
木枯らしは冷たく
思い出を吹き飛ばすよう
思わず独り立ち止まる
花咲く季節
待ち侘びる季節
迷子みたいに空を見上げる
時代はさりげなく
期待はせつなく
そっと時を刻む
行く先は霞み
後ろは暗やみ
それでも今日も
なんとか生きてる
またいつか君に
逢う日を思えば
僕は幸せです
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紺青の空じっと見上げて
翼広げはばたいてみた
いつのまにか張られてた
有刺鉄線が鋭く刺さる
切望は絶望に
憧れは羨みに
辻褄を合わすようにそっとすり変わり
誰のせいでもないのに
誰かのせいにしたくて
目の前ではばたいた鳥を射ち堕とす
あんな空に興味はないと強がってみる…
今でも未練がましく見上げているのはあんな空…
未だ諦めきれないなら真っ赤に滴る血を拭うべきだろ
どんな巧みな罠にはまったって見当違いの八つ当たりなんてもういいよ
手放せない物なら傷だらけの翼はばたかせるべきだろ
どんな汚い手に捕まったって翔んでいかなきゃいけない場所があるんだ
あの空に…
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何があったか知らないがその腕の傷なんなんだ
知らないふりしたいけどあからさまに目立ちすぎよ
自分で全部かかえてるフリが巧くなってきたね
心の中じゃいつだって他人のせいにしてるくせに
誰にも解らないよなんて自棄になって鬱がないで
みんな別々の固体なんだからしょうがないじゃん
あなたの人生の陰なんて1oも知らないよ
だけどもあなただって僕の陰は知らないでしょ?
──死ねるのならその人生派手に消費しませんか?
死にたいくらい暗い青春
逃げたいくらい暗い過去
引きずって引きつった笑顔
最期に笑っていれば笑者
一度くらい大輪の花火
二度とない儚きいのち
打ち上げて抱き合った笑顔
笑って死ねるのなら笑者
何を先ず捨てるの?
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曇り空を抜けるような歓喜の中で高く高く掲げた拳
長い長い暗やみを必死に走った汗にしずんだ涙
産まれも育ちも血も目の色も総てに言い訳なんかない
胸に光るのは何色?
取り敢えず君にありがとう
例え何色だとしても眩しいのはその笑顔
欲しかった色は何色?
取り敢えず君にお疲れさま
何より眩しく光るのは澄んだその眼差し
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ひとりきり見上げた空は果てなく深く
喘ぐようにきみを映し出す月を探した
遠すぎる距離についたためいきは深く
静まった部屋にきみの笑い声を探した
どこにいてなにをしていてもきみのこと思い出すんだ
きまぐれ天使
あまえてはすぐ背を向ける
でもそんなきみが愛しくてしょうがないよ
いたずら天使
まぬけなこころを弄ぶ
その無邪気な笑顔に逢いたくてしょうがないんだ