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六条千夏の部屋


[5] パパ
詩人:六条千夏 [投票][編集]

パパは優しかった。

パパは強くて私を守ってくれた。

私はパパが好き。

ママもパパが好き。
だと思ってた。

ママは私に言った。

「パパには秘密よ。」

ママは私に新しいパパを紹介した。

幼い私でも幻滅した。

パパはママに騙されてる。

ママの笑顔は作り物なんだよって言いたい。

パパ、可愛そう。

だから、パパは怒った。

ママの秘密を知ったから。
ごめんなさい、私も共犯だよね?

でも、パパは私を許してくれた。

優しく抱き締めてくれた。

やっぱりパパは私の大切なパパなんだね。

パパ、大好き。
愛してるからね。

ねぇ、聞こえてる?
そんな事もあったよね。

私、パパが私のパパでよかったって思う。

パパ、聞こえてる?

聞こえないよ…。

もう、聞こえないよ。

パパは違う世界にいるからね。

でも大丈夫だよ。

声が聞こえなくても、姿が見えなくても…。

私の中に居るんだよね。


パパ、おはよう。

今日もいい天気だね。

2005/11/25 (Fri)

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