詩人:bee | [投票][編集] |
月がスイカみたいに
ウサギが笑って無重力を飛ぶ
カエルが歌う夏が来たって
おたまじゃくしのスイング
生まれ変わるために
ゼリーの中何を見てたの
月がライトみたいに暖かくて
メガネが曇る
でもこの視界は濁らない
右手に誰の手
一緒に宇宙遊泳
あの星まで息をしないで
真っ暗ゼリー何を見よう
ウサギが笑って
カエルが歌う
会いに来たって
愛を伝って
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僕の気持ちなんて考えないで
また馬鹿なことを言う
少し頭に来るようなことを言う
でもそれでいいんだ
同じ空と仲間で
何にも変わらないまま
僕はそれがいいんだ
ため息だって
大切な一瞬だって分かったんだよ
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二本足で立ち上がって
上手に泳げなくなった人間は
あの涙の味も忘れてしまった?
青くて深くて
包み込まれるようなそこは
いつか誰もが還る場所
僕はいつか魚になるんだ
きっとただいまって
涙の味を思い出すよ
みんなが生まれた場所を
誰より上手に泳いでみせるよ
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どうか時間よ止まっておくれ
今のままでいさせて
この位置から動きたくないんだ
後にも先にも行けるけど
それは何だか怖いんだ
ここの空気はおいしくて
ずっと浸っていたいんだ
今のこの手が一番きれい
そんなわがままを
あと少しだけ
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やがて来るその真際に
シワだらけの瞼の奥で
これまでのことを
読み返すんだ
思い出せなかったこと
気付けなかったこと
自分が主人公でいられた
唯一の物語を
取るに足らない日々のことを