泣きながら生まれて

最初に見るものは

泣きながら笑う母の顔

生まれてきてくれてありがとう

私はあなたを待っていました

透明だけど

温かいんだ

溢れるんだ

流れるんだ

透明だから

キラキラ光るんだ

恐怖や不安に震えるなら

生きてる証をあげよう

心に宿る勇者が

あなたの真ん中で騒いでいるよ

今夜が最後だ

ここにいられるのは

たくさん遊んだらから

嫌な部分もたくさん見つけた

でもこの夜ほど

友達をいとおしく思うことはない

そんなに遠く離れるわけじゃないのに

まるで違う星に行くみたいだ

ひとりぼっち

向こうでは

どんな夜空が見られるだろう

ここと同じように

星は輝いてくれるのだろうか

まるで明日が来ないみたいに

二度と来ない今日を記憶するように

僕は最後の夜を行く

カタツムリみたいに

ゆっくり友達に会いに行く

独りでいるのが好きだ

そんなこと言えるのは

頼れる仲間がいるからこそ

本当の孤独を知ったら

僕は粉になってしまうよ

地球は生まれた頃を

懐かしく

昨日のことのように

いとおしく思う

今日は何を探そう
どんなものを残そうか

見下ろす景色に
見上げる視界
振り返る絵に
瞬きの色

昨日は今日なかったモノが
今日は昨日なかったモノが

同じモノのない毎日を
覗き込んで
何が見える

今日はどんな時間を止めようか

この星で生きる命は
互いを何と呼んでいるのでしょう

きっとヒトがつけた名前より
もっと綺麗な音で呼び合うのでしょう

できることなら眠るのをやめて
今すぐにでも飛び出したい

空を泳ぎまわって
宇宙を舞いたい
海でシャチとも飛んでみたい

この目が見える限りに
この耳が聞こえる限りに
詰め込めるだけ
思い出が欲しい

怖いものなしに
手を伸ばして触れてみたい

宇宙の隅から隅まで
世界の端から端まで
僕は全てを知ってみたい

何も無い布団の中は
もう飽きてしまった

この場所よりもっと遠く
僕を囲む全てにタッチしたい

この心臓が鳴り止むまで
おなかいっぱいで眠くなるまで

死んじゃうのはそれからでいい

溶けていくとは

そういうこと

身体がひとつになるとは

そういうこと

温かいとは

そういうこと

生きるとは

そういうこと

繋ぐとは

そういうこと

伝えるとは

そういうこと

繰り返すのは

それら全て

繰り返すのは

そのためにある