詩人:bee | [投票][編集] |
こんなのじゃない
ありきたりすぎる
何処にだってあるものなんて欲しくない
欲しいのは何処にもないもの
こんなんじゃ
何も見えない
何も感じない
誰よりも違うものが欲しかった
いつだって変化が欲しかった
だからこんなに遠く離れた
独りでいたことに今気付いた
ただ受け入れられなかった
あれも これも
僕も 言葉も
失ったものも
得たものがないことも
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僕らは見たこともない誰かから
この命を渡された
そして
たくさんの思い出を
この世界で吸い込んで
この命に吹き込んで
いつかその誰かに
この命を返すときがくるんだろう
たまには息を止めて
命を感じて
今はまだ呼吸の途中
吸い込んで
吹き込んで
吸い込んで
吹き込んで
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早送りで流れる雲
手で追いかけては離される
世界は回り
止まることはないから
欲しかった言葉はもう
誰かのものに
さっき見た雲はもう
何処にもない
世界は回る
見た景色はすぐ消えるから
疲れきった手を下げたとき
もう雲すらいなくなって
空で星が泳ぐだけ
冷えきった体を震わせたって
誰も暖めてくれない
世界で独り
宇宙の下で受け入れた
あの日から
何億光年世界が生きて
僕はいくつ日を重ねたの
いつか
大切だったあの木も
枯れ果てて土に還っていく
僕が生まれた瞬間にも
誰かが生まれて
誰かが死んで行った
言葉で言い表せないなら
目を閉じて
いつか見たあの雲も
いつかこの空に帰ってくる
長い旅を終えて
また長い旅へ
誰だって
世界で独り
小さな存在
静かな空間
無限のループで
世界は回る
気付かなくても今もきっと
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並べた言葉をひとつずつ消して
記憶に閉じ込める
スクリーンに映る景色も色を持って
確かに存在していたことを教えてくれる
突然の別れや
積み上げた喜び
どれも今では色を失くして
モノクロの記憶の中にある
でも
目蓋の裏のスクリーンに
今でも映ってる
あの人の歌声だって
僕には聴こえる
時間なんて関係ない
色なら僕が塗るよ
記憶の中からひっぱり出して
今でも見える
大好きなものたち
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僕にもご先祖様がいて
誰にだってご先祖様はいる
地球が生まれ生命が生まれた
その瞬間からずっと連鎖してきた
生まれては死んで
死んでは生まれて
そしてその命は今僕の中
果てしない過去
あなたたちは
何を見て
何を感じ
何を思い生きたのですか?
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死ぬほど疲れても
それでも瞳は生きている
たくさんの仲間と並んで
いくもの空を飛び続けてる
一緒に飛ぶから怖くない
今日も
明日も
離れやしない
仲間のために命をかけて
次のために命を繋いで
そしていつか
帰っておいで
僕らの真上
今もどこかへ
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近づいてくる命を僕は叩いて
彼は瀕死の傷を負った
宙を舞えなくなった彼を見て
僕は何だか寂しくなった
同時に何だか命を感じた
時間が止まったようで
窓から空に彼を放した
彼は死んだ
僕は生きてる
その意味が良く解った
ごめんなさい。を小さく言った
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大人になったら何になろう?
大人になったら何になれる?
なりたいものはずっと向こう
真っ暗闇が僕を包む
今まで
いくつもの人に出会って
別れの中生きてきた
沢山の苦しみを背負って
敗北の中生きてきた
暇なんて無いけど暇だった
楽しかったなんて
正直言えない
それでも何とか生きてるみたいだ
うまくいかないそんな明日を
もがきながら進んで行くさ
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長い長い夜
月すらあくびをする長い夜
明日が来るのはずっと先だろう
ただ地面に寝転んで
あくびをする月や星を見上げる
明日を待つ間
空と宇宙が繋がる時間
もっとも世界が広がる瞬間
好きな歌を歌って
あくびをひとつ
少しの間
瞳を閉じる
瞼の裏にも宇宙があった
長い長い夜
瞳を開ければ空は色を変えて
離れ始めた二つの色
長い時間を越えて
空と宇宙がさよならを言う
世界がまたクルクル回る