詩人:hana | [投票][編集] |
雨に打たれる君の髪、いつも隣で庇えた肩。
二人で雨に濡れてはしゃいだ夏の日。
当たり前になってた、君の存在。
別に、期待してたわけじゃないんだ。
ただ渇きを潤すだけ、ただ寂しさを紛らわすだけ。
君が笑うと薫る匂い。君が振り向くから。
いつも前だけを見つめる君。
決して振り向きはしない。過去に用はない。
そう思えば思うほど、好きだった君の髪。
雨に濡れて漂い始める甘い薫り。
雨が上がり陽が差すと、雨とともに消える君の匂い。
別に求めてたわけじゃない。
必要となんかしていない。悲しいなんて思わない。
期待なんかしていないから・・・。
だから・・・
君が隣から消えても、雨が君を奪っても。
平気だよ・・・。
期待なんかしていないから・・・。
隣が空のままの冬。
君の薫りが空に消えた頃、また空を濡らす雨が降る。
君は、
元気ですか?
僕は、
今日も濡れた空を見上げてます。