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遥 カズナの部屋  〜 新着順表示 〜


[221] 三原色
詩人:遥 カズナ [投票][編集]

あんなにも笑っていられた

道端に捨てらたタバコの吸い殻

バースデーケーキを食べ残したテーブル

誰も居なくなった体育館

オートリバース
ハイファイ
pc8001

点と点から線が生まれ
線と線が文字を浮かびあがらせ
数えきれない文字達が
数えきれない文字にしゃにむに追いすがって
夕暮れだ
ブラウン管テレビの砂嵐が
粉々に吹き荒れ
スイッチをoff

なにもかも今はもう昔の漫画みたいだ

2019/01/02 (Wed)

[220] ガジュマル
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湿地対の薄暗い
ようやく木漏れ日の射す
小川のほとりに
木がある
苔にまみれ
そこいらじゅうの腐った葉っぱやら
ミミズ達か蛆虫に近いかそれ以下の生命の助けをかりながら
生きながらえている
これに、もしも精神が宿っているのならば
人ごときでは
計り知れないおぞましい心もちやもしれぬのに
なのに人には
木は健やかに見える

2017/02/04 (Sat)

[219] 紺碧
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詩は
海原を背にし
空を見上げながら横たわる
二次元上の生と死の境目の煌めき
境目の、どちら側にいようが
こちら側と向こう側とで
お互いを魅力してやまない

波しぶきの立つ
ほんの一瞬の一滴の雫石の中
まばたく
生身の肉に包まれ
こちら側と向こう側とを行き交う

「お父さんはお前が好きだよ」
「そんな事、急にいわれても」
「いつも思っているから言うだよ」

イルカのような瞳で

2017/03/26 (Sun)

[218] 腕時計
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胸が揺らめいてしまう
胸が揺らめいてしまう
その輝きたるや他にあろうか
老いさらばえそうな
この胸さえもすく輝きの時
胸が揺らめいてしまう

2016/08/14 (Sun)

[217] ある岬
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南の島では、ずっと
幸せを花にたとえて
めでてきた

たしかな事だけが
波打ち際に残され
砂の一粒一粒の年月を
裸足で踏みしだいていくうち
若返ってゆく

岸部に咲いたハイビスカスを
摘み取って、たむけ合おう

沖縄の初夏の始まりは
命を咲かせたい夏




2016/06/07 (Tue)

[216] 景色
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「お前は、人の忠告を聞けない」

皆によく言われてきた
だから
そうなのだなと、何度思い返してみても
どうにも恥ずかし気持ちが
わき上がらない

要するに嘘っぱちが好きなのか

そう言えば、小学生の頃
「俺んちの屋根から明け方にUFOが見えるんだ」
そんな話しをしてくれる友達の家に
毎朝、朝早く通って
一緒に薄暗い朝焼けの空を眺めていたっけ

東の空がぼんやりと明るくなっていく

もう、すっかりぬるくなったビールを口にふくむ

風よ吹いておくれ
後からではいやだ
今すぐ清々しく、たおやかに

そう
もうすくさ、もうすぐ
見たこともない
なにかが、見えるはずさ

2017/02/04 (Sat)

[215] 
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蝸牛たちには
待ち遠しい曇り空の頃

のろまな願いが

薄い殻の中

水が
耳の中、いっぱいに流れ込むと
鼓膜の外側と内側の
音の際目を探し
心臓の鼓動と
今はまだ遠い
水滴の弾ける音と
ずれあいながら
調和していく

真っ白い山羊が
草原で草を食んでいる

明日はきっと、雨

2016/05/15 (Sun)

[214] 
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気圧が高いほうから
低いほうへ
気がつかないままに吹き

言葉なんて心
空っぽして
休まずに
やすまれ

そして、泣け

2016/05/09 (Mon)

[213] 黄色い気持ち
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そこに菜の花の一輪を置いて来た
そうして歩いて、歩いて、歩いて
振りかえってみると
何もかもが
その一輪を
そっと置いた日から躍動し始めていた
海の白波よりもはっきりと
出逢いと別れの
一つ一つが
みなこちらに向かって手を振っている

そうした景色に
ブランコを引っ掛け
いつまでも
貧乏揺すりをするようにブラブラと眺めいると
もっと勢いよくブランコを漕いで
飛び降りて
どこまで飛べるのか
確かめたくなっていた

きっと
あの日を置いた菜の花の境目を越えられる
そんな気がして


2016/04/24 (Sun)

[212] 10年
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天気予報じゃ
午前中までどしゃ降りの雨の筈だった

「向こう側の交差点からここの前を通りが出来上がりますし
小学校迄なら歩いて10分程です…。」

不動産屋の話しを聞かされた
中古マンションの四階の窓辺から見えるのは
数台のパワーショベルが
町並みの所々を虫食のように住宅の取り壊しをすすめている様子だった
すぐにでも道路ができあがりそうな物言いだったのに
もうあれから随分たっていた

朝日の中
雨上がりの水溜まりから
犬が水を舐めているのだが
よく見ると首輪に鎖をひきずっていて
その端にまた首輪があって
ボロボロの犬の頭らしきものが繋がれ
時折、臭いを嗅ぐようにしながら亡骸を舐めたりしていた

亜熱帯地方特有の気候の気紛れさに
気象台は予報なんて宿題に
鉛筆の先が折れるような心持ちで
キーボードのキーを打ち込んでいるのかもしれない

乾き始めた
コンクリートの瓦礫へ向け
あたりに粉塵が振り撒かれないように絶えずホースで水をまく作業員

ズルズルと犬の首を引き摺りながら
あの犬はどこへ行ってしまったのだろう

なにも分からぬまま














10y

2016/04/17 (Sun)
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