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遥 カズナの部屋  〜 新着順表示 〜


[31] 忘却
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忘れ去られた砂浜をさ迷う

割れたビン、靴に玩具…

吹きすさぶ風に砂が混じる

大切な事を忘れてしまった気がして

探している

薄曇りの空

足にじゃれつく砂

時折日が射す

不明瞭な世界

神様は空から見ているのか

砂の混じる

風の吹きすさぶ

誰もいない

砂浜をさ迷う…

2005/08/19 (Fri)

[29] 
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ただ狡猾な蛇は

蔑む事が

結局は自らの

尻尾を食い始めた事に

気付く事も無く

終わる

2005/08/17 (Wed)

[28] 映画
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映画館の前は

心が騒いで

旅立つ朝みたいで

あの入場券の真新しさ

上映前のよそよそしさ

出発の警笛のようなブザー

そして…

ようこそ「風と共に去りぬ」

ようこそ「スターウォーズ」

ようこそ「ハリーポッター」

ありがとうチャップリン…。

僕は

生まれて来て良かった

2005/08/17 (Wed)

[27] 
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鼠には

何故カゴの中で

何故カゴがあり

何故その中で自ら車を回し走り続けているのか…

理解する日は来ない…。

人も何故この世界があり

何故この世界で生き続けるのか

理解する日は

永遠に来ないいだろう…。

2005/08/13 (Sat)

[25] ウィンド・サーフ
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ソーダ色の空
溢れる泡の雲
さよなら太陽
閃く波しぶき
オレンジに闇と光りがざわめく境界線に
つんざき吹きすさぶ




もうただ…ただ行く…




風の音が五感を一つに溶かし
羽ばたきもせず
グライダーよりも
純粋な風そのものになる



陸が閉ざされた二次元の紙切へと どんどんとなって行く…




沖は人魚の姿

メデューサの呪いが

波間に見え隠れしている

このままグラン・ブルーのイルカと帰れなくなるまで…
世界の果てへ落ちてゆきたい

2008/07/24 (Thu)

[24] 雨の夜
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雨の夜は

遠くの街へ

来たかのよう

彼も彼女も

遠くに居るよう

全てが

過去の事のよう




雨の夜は

船の旅をするかのよう

暗い海のただ中には

船の明かりの他に

なにも

なにも

見えません…




静かに

じっとしていなさい…




豊かな

寂しさと言うものも

あるのです…。

2006/02/21 (Tue)

[22] 
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愛か欠落した人程

『愛だ! 愛だ!』

と語るものだ…

私もそうだ。

2005/08/07 (Sun)

[19] 小便
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どんなに深く泣いても

怒ってみても…

小便をしたくなり

用をたしていると…




小便の方が大事な自分に

慰められる。

2006/02/23 (Thu)

[18] 扇子
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タンスの奥に仕舞われた扇子は

パタパタと開くと

こぼれるように

女の人の

良い香がして




子供だった僕には

目を凝らしてもぼやけて見えない花を見るような…

そんな歯痒く切ない思いをしたものだった…。

2006/02/23 (Thu)

[17] 
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男は鷲の眼

褐色の断崖の頬

研ぎ澄まされたナイフの唇

暗黒の荒野にあって

迷信を恐れず

嵐の海にあって

星を読む

家族を愛し

不屈の信念を杖とする

正確な論理と洞察力を忠実な犬のように従え

閉ざされた未知の喉笛を迷う事無くかっさばく

目も眩む真実に

身じろぐ事も無く

偽りを踏みしだきながら

新たな未知へと旅立つ…。

2005/08/02 (Tue)
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