死んでいるはずの亡骸を片足で踏み抑えて餌食にする矮小な心と体抜け殻のような自信の無さ突飛に感じても鈍り続ける左手から落としたスマホ足もとにあったはずの何かがもう身体の一部になっていても駐車場の自家用車のタイヤに新緑色の小さなバッタが日射しに鮮やかにへばり付いていて憂鬱なの朝がわずかでもそうでもなくなる電線にとどまりそれらを見下ろしていた雀の瞳に映った景色
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