詩人:遥 カズナ | [投票][編集] |
発音の
外側のほうに
余裕の残る
イントネーションがある
曲芸飛行と言えば
丁度いいのかもしれない
根幹は
アトミックなパワーを
残しながら
縦横無尽で精密な神経が
誰しもに必要な酸素量を
探して、行き渡らせながら
爆発しそうな衝動を
柔らかくほどいて
花束のように渡していく
どこにでもいるような
モンシロチョウも
案外と捕まえらない
しなやかに
キャベツ畑の上を
ふらついている
羽毛ですら
落ちてはいたとはしても
見ている側の
手応えすら捨て置いて
なんとなく冴えない風にさえ
翻弄されようと
消えはしない
願わずとも余韻は
残るのかもしれない