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遥 カズナの部屋


[363] 鎮魂
詩人:遥 カズナ [投票][編集]

たどりついた
このあたりが
どこの海だろうが
どうにもなりはしない

縄をにぎる
手のゆびさきが
こうもこごえているのは
きっと心臓から
遠くにあるからなのだろう

縄を結わえた
さびだらけの
なさけのない
いかりを
ゆっくりと
しずめていく

なにをしにここまで
やってきたのか
やってきたなら
やらざるをえない
やってこなくて
こうなっていたから

なさけのない
いかりをゆっくりと
しずめていく

やりばのない
このいかりを
ゆっくり
そっと
しずめていく



2023/02/05 (Sun)

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