詩人:遥 カズナ | [投票][編集] |
たくさんの人の心の機微が
風のような出来事に
揺らされながら
ひしめき合い
わななき合っている
互いに翻弄されるがまま
そっとしていることも
そっとしておいてあげることも
どうにもならないままに
笑ったり、泣いたり
蔑んだり、敬られたり
命を絶ったり、永らえさせたり
こんな果てしのない
どうにもならない話しは
もういい
サトウキビは
とにかく硬い皮だけど
それより硬い歯で
やっと噛んで、引っ掻き裂くように
剥いてやると中に
甘い茎の部分があって
そこもやっぱり固くて仕方ないのだけれど
噛み締めると青臭い汁が出てきて
それがとにかく甘い
そんなサトウキビ畑の
ひしめき合う景色が
風に揺れている
しかるべき様子が
この心の拠り所