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遥 カズナの部屋


[394] 作品
詩人:遥 カズナ [投票][編集]

いつもそうだ

描き始める気力が湧き始めると
まるで
水蒸気のような
最初の覇気が
散り散りにばらけそうな
そうなる寸前に必死で
細かな砂金を掬うように
命の核心を探すように
掻き集めて

いらないことはいらないこと
いらないことがいらないことば
そのことばかりのひたすらさにまた
いらないことばかりのいらなさに
そのことだらけのなのかのなか
ただただなかで

やっとひとひら

そうしてやっとそうこうして
ここにあるそらは
そう ここにある
もうどこにもない
ことのはのそらを

抓んでみせる


2024/12/08 (Sun)

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