詩人:遥 カズナ | [投票][得票][編集] |
詩を描きたい気持ちは
出掛ける時に
似ている
詩を描きたい動機は
誰かを
消してしまいたい時に
似ている
詩を描きたい今は
なにもない
なにもない時に
似ている
夕凪が近い頃の釣り場は
しっかりと間抜けになってしまった俺に
「まだまだこんなところか」
みたいとかしか描けない
そんな風情と情緒がある
「そんなことはない」
みたいに竿を思いっきり沖へ振り
仕掛けを遠くへ投げようとすると
決まって、失敗してしまう
いや、そうだからと言っても
何が悪いわけでもないのだけれど
ほら、もうすぐ子供を塾の帰りの
迎えに行かねばならない
そうあるべきだし
そうしたい
これは、まだるっこいね
でもそれでもまだ
描きたいから
許しておくれ