詩人:高級スプーン | [投票][編集] |
真っすぐに
立っているのが
つまらなくなり
私は私を
試すようになる
傾き過ぎると
倒れてしまうだろう
私にとっての
これだ、
と云う角度は
何処になるのか
私にばかり
注目していても
始まらないので
周りに目をやると
貴方と目が合う
私という誰かを
貴方は良く思わず
つまらないと云う
貴方という誰かを
私も良く思わず
つまらないと云う
まるで真っすぐに
立っているような
お互い様かと
私は私で
気付かないだけで
周りからすれば
真っすぐに
立っているようにしか
見えていないのでは
道理で
あれこれ試してみても
納得がいかない訳だ
このままいけば
何れ
貴方のように
倒れる事になる
その前に
止めておこうと
貴方から
外方を向けば
其処には
貴方が立っている
あ
ようやく気付く
この世には
私しか居ない
貴方は私だ
つまらない貴方も
倒れる貴方も
傾く貴方も
全て含めて
私なのだと
私の筆を
貴方に向けて
何を問うのか
その答が
私の元に返るまで
私は
貴方と云う私と
向き合って
闘わなければならない
私という誰かを
貴方という私が見る時
つまらないと
思われるのは嫌だから
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命を植えては
育てて引き抜く
破壊と蘇生を
何度も往復させる
無抵抗に一方的に
命を弄ばれ続けて
身も心も
ボロボロになった人形
それはまるで
貴方の身勝手や
他人に無関心で
誰にも愛を
示さない象徴のよう
ギラつく目が笑う
口の端を
耳まで引き裂いて笑う
何も映さず
剥き出しの
飾り気のない笑みに
身の毛も弥立つ
繰り返される与奪
振り回されて
芽吹いては枯れる人形
込める力が強いせいか
人形に残る前世の輪郭
何か言いたげな
表情を前に向ける
目を逸らせて
貴方は行為に没頭する
誰かに認めて貰いたいか
誰にも知られたくないか
認知の矛盾に我を忘れて
目の前の人形に
只々
力を降り注ぐ
訳もなく
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他には何も要らない
そう言えるものがない
それでもいいの
生きてもいいの
子供になって
欲しがって
必死になって
手に入れたもの
必ず慣れた
どんなに良くても
二度目以降は
初期衝動より
微かに弱くて
見つからないの
私って何が欲しいの
どうでもいいの
私って何がしたいの
手始めに
自らを傷付ける
誰かに
受け止められたくて
実体のない海に
血を流す
匂いを感知して
群がる人々
早いし多い
そして口々に
共感を寄せてくれる
うん
分かる分かる
簡単な問題だったか
答えてくれて
アリガトウ
理解された私は
他に使い道がないしな
意味がなければ
在っても邪魔でしょ
処理して来ます
サヨウナラ
何か残っても
放っておけば
新たな情報の波に
飲まれて消えるから
それが最後の詞となった
この唄を聴いて
後を追うように
何人かが死んだ
やめろ生きろ
死んでも意味ないぞ
生きる意味もないと
生き残ったうちの
何人かが死んだ
こんなものにだって
同調する誰かが居るなら
私の居る必要はないけど
ここまで読んで
何かを感じたアナタは
私にとっては必要だから
同じ結末を選ばないで
アナタは私の
代わりになれても
私はアナタの
代わりになれないから
資格も取らずに
彼女の気持ちも知らずに
僕は歌った
分かったフリをして
影響はしっかり受ける
普段は命を
鼻で笑うクセに
尊さや重さも知らずに
生死を唄にする位
何も分かっていない
人間じゃない
明日は要らない
それに今だって
もう欲しがる事はない
カラカラと廻る歯車
僕が止まっても
動く歯車
生きているのは
あと何人だ
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忘れてくれ
言われたら
砂になって
風によって
サラサラと
吹かれて消えた
夢は常に皮肉です
残らない傷は
一生かかっても
手に入らない
砂にならない
風に乗らない
光は嫌な奴だ
己を強くしないと
立っても居られない
その点
闇の奴は優しい
弱いままでも
真っ白でも
汚れていても
大丈夫
何時でも側に
その代わり
見境の無い愛に
一度、身を委ねたら
抜け出せなくなる
原因は
僕にあるけれど
どんなに此処が
居心地良くても
忘れられずに
無い物を強請るから
見るのはいつも
光の射す方
真っ暗な屋根に遮られ
何も見えはしないのに
忘れられない傷
疼く
夢でも見れば?
皮肉な思考を恨みつつ
布団の中で
夜を過ごす
寝ていたら
砂になって
例によって
サラサラと
吹かれて消えた
忘れてくれ
忘れてくれよ
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まただ
彼女が発作を起こす
発端はいつも
他愛のない言い合いから
君の発言を途中から
聞くのをやめると
必ずこうなる
ワンパターンな症状を
苦痛に思ったら
彼女に毒なのに
最近は
ジャンプより
ヤンマガが好きで
娯楽への視点変化が
大人になった証拠だなんて
くだらねぇな
そりゃ政治家も神様も
僕になんて注目しない
見つめてくるのは
君だけ
大切にしないと
代わりはないしな
格好だけでも
善い笑みを零せ
見抜かれなければ
本物にならないかな
蛇に足を足したような
世話を焼いて
君はアリガトウって
お礼をくれた
これが
ドブネズミみたいな
美しさですか
愛がないせいか
お世辞でも
綺麗だとは言えない
それなら早く
別れてしまえ
何やってんだ
僕が家庭用のゴミか
チーズだったならな
どうでもいいから
さっさと働け
僕が何かを言うと
彼女は呼吸が早くなる
僕が何も言わないと
彼女は自分を殺す
虚ろな瞳のまま
暴れだす
物を投げる
僕に当たる
いつも通りの展開なのに
変わらずに
鎮火するのを待つだけ
膝を抱えて嘆こうか
頭を抱えて悩もうか
君を抱えて重たいな
腕がもう限界だ
うんざりするなら
彼女と別れろ
これ以上
一緒に居る意味あるのか
肩が重いし
胃は痛いし
肌が荒れて
枝毛は増えるし
最悪だよ
愚痴る彼女に
かける言葉は
決まっていつも
気にするな
可愛いから
だって
一緒に居ると
欝が伝染ると
言ってしまった
彼女は咳き込んで
嗚咽混じりの涙を流す
別れようかと
投げ掛けて
取り消して
謝るのはいつも僕
彼女は頷き
仲直りのキスをする
何やってんだ
離れられないのは僕の方
病気を感染したのは僕だ
結婚すれば幸せになれる
クソみたいな幻想だな
早く別れろ
NO WATER NO LIFE
潤いのない人生なんて
耐えられないな
しかしドライ
彼女の流す
涙を飲むと
余計に喉が乾く
無性に胸が騒ぐ
僕に愛がないから
餓死寸前なのは
君の方なんだ
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ほんの少し
漢字を減らしてみたら
ほんの少し
見てくれる人が増えた
言葉から
意味を省いたら
それは
何なんなんだろ
何でもないな
気の利いた音楽も
流れないし
それでもなんか
良いもんが出来たと
思えたから
意味もなく
笑えるんだろ
突き詰めて行くと
大した事はないんだ
だけど
何なんなんだろ
大切なものがある
子供の頃から
持っているもの
生まれる前から
千年前から
今もずっと
ずっと持っているもの
少し昔とは違うのは
使い続けているから
継ぎ足しているから
変わらずにずっと
ずっと
大切にしているから
分からなくても
君にだって
きっと大切なものが
意味なんかなくたって
大切なものがある
何なんなんだろ
分からなくたって
意味もなくたって
笑っているから
泣くこともあるから
表せない気持ちなんて
ちゃんと持っているなら
それで良い
やってみるもんだ
始めてみたら
見つかるもんだ
楽しさや悲しみも
大切なもの
君の中にあるもの
忘れていても
ずっと持っているもの
使ってみるんだ
溢れてくるものがある
それが君なんだ
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夜明けが
カギを握る
頭が冴え
輝く眼
闇夜を照らしても
朝が来るまで
奴は姿を現さないから
夢の扉は開かない
疲れた体は
閉め出されまま
静寂を跨いで
明日へと繋がって
抜けやしない
朝日が顔を出す
凍えている僕は
ふわぁぁあっ
開いた手を見ると
そこには
ふわぁ
ひどい話だ
はぁ
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吐く息の白さに
白いなと声を漏らす
直訳するだけ
深くは読まない
そんな事より
彼女に会いたい
みんな無表情
声は無機質
精密機械に
笑う事は造作もない
考えなければ良い
触れなければ良い
正体を曖昧に
恐れも忘れて
生きていけるから
空が明るい
電車は早い
お昼は何にしよう
明日は晴れるかな
そんな事より
彼女に会いたい
逆らえなくて
避けては通れず
鬼になっても
悪魔になっても
どんな感想も
ふとした瞬間
君に入れ替わる
彼女に会いたい
メールも送れない
彼女に会いたい
僕にしか伝わらない
そんな事より
彼女に会いたい
直に
直に
君に会いたい
悲しみさえも
虚しく感じる
吹っ切れないな
風は冷たいな
光る曇り空
太陽のせいだ
彼女と別れた
それは僕の