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高級スプーンの部屋


[104] 臆す病
詩人:高級スプーン [投票][編集]

切れ目みたいな
小さな優しさに
頼り過ぎて
僕ら
何かを忘れてゆく

進んで
進んで
薄れてゆく感情は
波に飲まれて
最後には
何も残らない

そうなる前に
忘れちゃいけない
あなたにも
大切なものがあるって事

例えば
それが
叶わぬ願いであっても
苦しい気持ちでも

波打ち際で
取り残された魚が
のたうちまわってる

また誰かが
何かを
忘れてしまったんだろう

2005/01/14 (Fri)

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