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高級スプーンの部屋


[126] 地下鉄にて
詩人:高級スプーン [投票][編集]

そんな所で寝てたって

助けなんか来ないよ

新聞を持った右手を

震わせて

「寒い」って

呟くだけじゃ

何も望みは叶わない


合わない人間同士が

一つになる方法は

宇宙の起源を辿っても

見つかるか分からない

本性隠して繕う笑顔達

怖くなって逃げ出した

近くにあった穴まで


階段を降りる途中

倒れている親父が一人

遠くを見ながら

「寒い」を連呼してる

誰もがチラ見して

通り過ぎる

今頃

地上じゃ

毒を吐きながら

歩く猫が

人間を殺し回ってる

地獄は地下より上に在る

2005/02/13 (Sun)

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