詩人:高級スプーン | [投票][編集] |
次の曲がり角を
真っすぐに
そう
欠陥のない
商品なんて無い
未完成が
事故を彷彿とさせる
多発する自己による失敗
防ぎようが無い
だって絶対じゃない
アアア
ぬるめの歌
ゆるめの音楽
弛緩する脳内
痴漢する車内
警鐘そして重傷
不確かなレールを
走っている最中
不測の事態について
読み耽っていたら
肝心な恐怖を
一つ前のホームに
置き忘れてきてしまった
許される余地のない弁明で
あと何回甦るだろう
死人の記憶
その表情が
逃れられない
どれを選択しても
君の運命は同じで
此処まで来たら
引き返せない
あとは終わるだけ
あとは終わるだけ
詩が詠うのは
僕の頭について
それ以上は
答にすらならない
それを言えば
最初から
答なんて
最後まで
答なんて
あってないようなもんで
だから
良いも悪いも
僕や君の頭から
具現化されず
消えていった
何度も何度も
未確認の再発見
先祖の墓を掘り返し
棺桶に片足突っ込んで
現世から抜け出す準備
あとは始めるだけ
あとは始めるだけ