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高級スプーンの部屋


[287] ショコラ
詩人:高級スプーン [投票][編集]

紅い赤
口につけて
君は大好きだと
僕にじゃれる

頭から爪先まで
くまなく舐める
白い蜜すすり
喜び喘ぐ姿見て
欲に染まる
濃厚な幸せを
感じ合う

甘い一時が
いつしか
苦い思い出に
変わるまで

君の背中の先に
映った景色を
綺麗だと伝える前に
記憶は醜く変色し
僕の前から姿を消した

並んで倒れていた
自転車の後を
二人は
足早に過ぎていく
もう戻らない

嘘は甘く
傷は苦く
心に深く染みて
溶けずに残る

2005/08/12 (Fri)

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