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高級スプーンの部屋


[498] 背負う所為
詩人:高級スプーン [投票][編集]

吐く息の白さに
白いなと声を漏らす
直訳するだけ
深くは読まない
そんな事より
彼女に会いたい

みんな無表情
声は無機質
精密機械に
笑う事は造作もない
考えなければ良い
触れなければ良い
正体を曖昧に
恐れも忘れて
生きていけるから

空が明るい
電車は早い
お昼は何にしよう
明日は晴れるかな
そんな事より
彼女に会いたい

逆らえなくて
避けては通れず
鬼になっても
悪魔になっても
どんな感想も
ふとした瞬間
君に入れ替わる

彼女に会いたい
メールも送れない
彼女に会いたい
僕にしか伝わらない
そんな事より
彼女に会いたい
直に
直に
君に会いたい

悲しみさえも
虚しく感じる
吹っ切れないな
風は冷たいな

光る曇り空
太陽のせいだ
彼女と別れた
それは僕の





2006/01/27 (Fri)

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