詩人:高級スプーン | [投票][得票][編集] |
かけていた
音楽も停まり
そろそろ
寝ないとなとも
思っているのだけど
立ち上がれない
そのまま床に
ごろりと
俯せになって
目を閉じた
横になって目を瞑ると
すぐにでも
眠れそうな時は
大抵ベッドから
離れている場所で
起き上がって
歯を磨いて
用を足してと
そうこうしているうちに
眠気は軽減されて
頭が冴えてくる
それが嫌だから
もじもじと
小さく動きながら
時々目を開けて
あと少し
もう少しだけだと
心の中で呟いて
その場から離れられない
このまま意識が
鈍り薄まって
ゆっくりと溶け始め
その場から
居なくなってしまったら
楽観的な不安に
期待も少し寄せてしまい
過剰な演出には避ける
でもそれじゃあ
なあ
無理矢理
頭を持ち上げて
体を思い切り立たせる
寝る前に
いつものコースを
散策して
ベッドの中へ
今日も疲れたな
寝たらすぐに朝
休みも終わりだし
嫌だな
眠りたくないな
眠らなきゃな
眠くないな
眠れないな
何してんだ
どうでもいい事ばかり
入りがけは寒いが
ジワジワと温もりが
伝わってくるし
睡眠には最適だとか
考えてしまう
挙句
さっきあの場所から
動かなかったなら
本当に
絶えてしまっていたかな
そこで
目を開けたら
朝が始まった
あれ
もう
早いな
俺は
まだ
まだ
甘いな
そろそろ起きないとな
もう少し眠りたいな
ベットから出てまで
やりたい事って
なんだろう
それより眠くて
もう一度だけと
目を閉じた
早く起き上がれ
己の甘さに
甘える暇は
そんなには無いぞ